「筋トレはあんなにキツいのにどうしてみんな続くんだろう…何かコツがあるのかな?」
今回はこういう人に向けて、筋トレを続ける方法を紹介する。
最初に言っておきたいのは、嫌々やるぐらいなら無理して続けなくていい、ということだ。
辛いことは結局続かない。だから、「嫌々でない状態とはどんな状態か?」ということも含めて解説していく。
ではいってみよう。
筋トレを5回挫折した体験談
自分はこれまで5回筋トレを挫折している。
パターンは毎回同じだ。
始めるきっかけはいつも「なんとなく」。
自宅で腕立て伏せとスクワットを始めて、2~3ヶ月ぐらい続くが、いつのまにかやめている。
それなりに回数も伸びていたのに、だ。
でもそんなものだと思っていた。
なにせ運動音痴だ。特にチームスポーツは嫌いだった。周りの足を引っ張る自分が嫌でしょうがなかった。小学生のときに入れられたサッカー少年団に通うのが嫌で半年で退団したこともある。大人になった今でもバレーやバスケのお誘いは頑なに断っている。
加えて根性もない。マラソンが好きな人の気持ちが理解できなかった。小学校の運動会の学年別マラソンはビリだった。最後の一人に送られる「がんばれー!」の声援がみじめだった。辛いだけ、ただ走るだけの苦行を延々やっている人は全員ドMだと思っていた。
そんな自分は筋トレも続かなくて当たり前だよな、と思っていた。
自分が筋トレを1年以上継続できている理由
そんなヘタレで根性ナシの自分だが、今では1年以上継続できている。なぜか?
これにははっきりと理由がある。
「年取ったら動けなくなりますよ」
あるイベントでInBodyという体組成計に乗る機会があった。
結果。BMIは低いが、脂肪は平均並み。筋肉がかなり少ない。薄々感じていたことが紙に印刷されて数字となって出てきた。
まあそうだろうな、ぐらいだったのだが、それを見たスタッフさんの一言が自分の運命を決定づけた。
「年取ったら動けなくなりますよ」
ぎくりとなった。
今はまだ若いから動けているが、年を取ると筋肉が落ちていって「ロコモ」や「フレイル」になるのだという。
ロコモ? フレイル? 何それ?
家に帰って調べた。
やばい。めちゃくちゃ怖い。どうしよう。
そうだ筋トレしよう。
こうして自分の1年以上続く筋トレは始まった。
ジムにいったら面白がられた
生まれて初めてジムにいった。市営の安いジムだ。殺風景でBGMもないが、ひととおりのトレーニング機器はあった。
最初はビビりどおしだった。自分みたいなモヤシなど一人もいない。みんな太い二の腕を見せつけ、スポーティな格好をして、慣れた顔で黙々とトレーニングに集中している。
場違いだと思った。マッチョが闊歩する脇でマシンの使い方を一所懸命読む自分。その構図にちょっと笑えた。とにかく見よう見まねで押したり引いたりしてみた。
翌日、だいたい全部筋肉痛になった。
そのことを周囲に話した。
意外にもみんな面白がってくれた。からかう人もいたが、好意的な反応のほうが断然多かった。
生っちろいモヤシの自分が筋トレしているとギャップがあって面白いのだろう。
自分の話で周りが楽しんでくれるのがうれしかった。
筋トレガチ勢に捕捉された
何回目かのジムで知り合いにばったり出会った。
職場の後輩だ。
「どしたんすか?通ってるんすか?いつからすか?どれくらい上げれるんすか?」
やめて聞かないで!バーベル使ってる前提で話しないで!と心の中で絶叫しながらしどろもどろに答えていると、バカにすることなく色々教えてくれた。
姿勢、回数、通う頻度、食事、プロテイン。
意外だった。初心者はガチ勢に見下されていると思っていたが、勘違いだった。何こいつ、めちゃくちゃ親切じゃん…。
後日、職場の他の人から話しかけられた。その人も筋トレ勢だった。後輩が話したらしい。どうも筋トレ勢のネットワークがあるようだ。
そこから芋づる式に話ができる人が増えた。みんな親切だった。
おかげで知識が身に付いたし、筋トレ勢はおせっかいが多いこともわかった。こちらから聞かなくても色々教えてくれる。聞いたらもっと色々教えてくれる。
筋トレで友達が増えるなんて意外だった。これも始めてみないとわからなかったことだ。
筋トレを挫折する原因
自分の経験を踏まえて、筋トレを挫折する原因を挙げてみる。
モチベが弱いorない
まずは「モチベが弱いorない」。
挫折していた頃は筋トレのための筋トレだった。これは長続きしない。
バルクアップしなくても別に生活に支障はない。仕事で重いものを持つこともないし、給料が減ることもないし、モテるようになるわけでもない…
あれ? やめても何も困らなくね? じゃあ続けなくてもよくね?
目標がないのに、キツい思いをしてまでがんばれない。
効果が感じられない
家で自重トレーニングをしていると、一定のところで伸び悩みがくる。
たとえば腕立て伏せは50回ぐらいまでは割と早く伸びるのだが、それ以降がなかなか伸びなかった。
目に見える成果がないとつまらなくなってやめてしまう。
成果を早く求めすぎる
SNSでは2~3ヶ月でムキムキになる人があふれている。コロコロチキチキペッパーズの西野氏もその典型だ。
そういうのを夢見て筋トレを始めると、がっかりする。実際は1ヶ月ぐらいではほとんど体型の変化がないからだ。
2~3ヶ月で急激に体型が変わるのは、筋トレにお金も時間も費やせてなおかつ根性もある人たちだけだ。
一般的には3ヶ月ぐらいでちょっと変わってきたかも、ぐらいの実感を得つつ、1~2年ぐらいのスパンで変わっていくのがふつうだ。
孤独
挫折していたときは一人で誰にも言わずにやっていた。
こんなモヤシが筋トレをしているなんて人に言うのが恥ずかしかったからだ。
誰にも言わないから、変化や疑問があっても話す相手がいない。やめても誰にも何も言われない。
仲間がいないと孤独で続けられない。
なお、これらの原因があっても続けられる人はいる。しかし、気力も根性もないヘタレの自分は続けられなかった。実際、多くの人が当てはまると思う。
ヘタレでも筋トレを継続するコツ
挫折していた頃と、1年以上継続できている現状を振り返って、筋トレを継続するコツを分析してみた。するとはっきり違いが見えてきた。
モチベが高い状態
まず第一に、モチベが高い状態を作ることが重要だ。
筋トレはただでさえ変化が目に見えるのに時間がかかる。1回や2回で変化が実感できなくても続けるには、強い動機が必要だ。
自分の場合は「年取ったら動けなくなりますよ」と言われたのがきっかけだった。要は不安と恐怖だ。ネガティブな動機だが、それで継続できているのだから良しとする。
もし、数値を見て「ああ、大丈夫ですね」と言われてたら絶対に筋トレなんて始めてない。
このように、ヘタレが筋トレを継続するには強い動機がいる。
「ガタイが良くなったらモテるぞ!」
「絶対に痩せてかわいい水着着るぞ!」
これなら続けられるという確固たる動機を作ろう。
あとは、後に引けない状態を作ることも大事だ。
筋トレしていることを誰かに言う。言っちゃったからにはやめられない。
人は言行一致させないと気持ちが悪くなる生き物だ。これを「一貫性の法則」という。
それもモチベーションになる。
友人と一緒にやる
挫折する原因の1つに「孤独」があった。
孤独でない状態を作るためには、友人と一緒にやることだ。筋トレに関するコミュニケーションが発生する。
初心者どうしでもガチ勢にくっついていってもどちらでもいい。
ちなみに自分はガチ勢についていったが、勝手にメニューを組んでくれるしモチベもあげてくれるのでよかった。
がんばってバーベルを上げると「おお~上げれるじゃん。これなら50kgもいけそうだね」などとコメントをくれる。うれしくて励みになる。
もし、一人で黙って筋トレをやっているのなら、周囲に話そう。恥ずかしくて言い出せないのは損している。これは断言できる。
記録をつける
記録をつけるのも大事だ。
目に見える変化は嬉しいしモチベーションになるからだ。
「前回より上げられるウエイトが増えた」
「体が変わってきた」
これは嬉しい。
そのためには、
・体の写真をとる
・トレーニング内容を記録する
・体重や体脂肪率をはかる
などの記録をつけよう。
モチベーションが強くないなら無理して筋トレを継続する必要はない
筋トレはどうしてもやらなくてはいけないわけではない。
強い動機がないのなら、別に無理して筋トレしなくてもいい。
モチベが上がらないということは、心の中での優先順位が低いということだ。それだと結局続かない。
筋トレを始めるのは、どうしても続けたいぐらいモチベーションが上がってからでいい。それなら自然に続けられるだろう。
そのときにまたこのサイトを訪れてくれたらうれしい。